先日、娘を連れて図書館に行った時
又吉直樹さんの「火花」を見つけました。
私たちが住んでいる地域は、日本人が多く居住しているので
近所の図書館にも、日本語の本をちらほらと見かけます。
先日はアジア・フェアでもやっていたのか
割と目に付くところに、日本語の本、中国語の本、韓国語の本がまとめて置いてありました。
ふーん、と思って何気なく立ち止まったそのコーナーで
目に留まったのが「火花」。
今更ながら感もありますが
どんな話なんだろう?と気にはなっていたので
借りて読んでみることにしました。
又吉さんと言えば、言わずと知れたお笑い芸人ピースのボケ担当。
彼の動画は文学の解説などもあって
面白いしわかりやすいなーと思って、たまに観ています。
で、この「火花」は芥川賞受賞作品。
彼がどんな文章や作品を書くんだろう、と思いながら読み始めて
一ページ目での感想。
「純文学の作家さんの文章やん、これ」
ちょっと気合を入れて読まないといけないな、と気が引き締まりました。
使われている言葉、とか文章とか、
緻密に計算されて、厳選されて書かれている文章だなという印象。
このところ、がっつりと本を読んでいなかったので
その世界に没頭する心構えを作らないと読み込めない
そんな風に感じながら読み進めました。
始めこそ若干とっつきにくいかな、と思ったのですが
途中からどんどん引き込まれて一気に読み終えました。
なんかね、すごいな~。読み応えあったな~。
芸人の世界の光や闇、情熱や葛藤が描かれていて
その世界を全く知らない私でも
芸人の世界の舞台裏を覗かせてもらったような気がしました。
全体的にはずしっと重めの話だったな、と言うのが私の一番の感想です。
面白かったんです。引き込まれていったんです。
でも、苦しさや切なさをすごく感じて
大きな渦の中に巻き込まれていったって感じでしょうか。
今はそれこそ養成所もたくさんあって、
昔よりお笑い芸人を目指す人たちがたくさんいるんだと思うんですが
思い憧れる華々しい未来と現実のギャップの中で
この本の登場人物たちのような思いで生きている人たちがたくさんいるんだろうな、と
それを思わずにはいられなくて、後を引くような作品でした。
そして、作中にこれは何かの伏線のような気がする、と思うも
一読では読み解ききれなかったと思う箇所もちょいちょいあって
奥深い作品だったように思います。
はー、久々にこれだけ集中して本読んだな~。
ってことで、ブログネタにしてみました。
たまにてきとーなブログ書いてるだけの私でさえ
文章で表現するって労力いるよね、なんて思っているのに
作家さんなんてほんっとすごいお仕事ですよね。
いや、まったく比べる次元ですらないんですが😅
ただただ尊敬ですね。
ということで、今日はここまで♪
コメント