ヘイトクライムについて思うこと

先日、ちょっとお出かけをした際に、
道路の脇で旗を立ててプロテストしているグループを見かけました。
主に白人の方数名の集まりのようでしたが、
何の主張かな~と思って旗を見ると
アジア系、Pacific Islander(太平洋諸島)系に対するヘイトクライムを止めるよう呼び掛けている内容でした。
わ~、ありがとうございます。。。
と思いつつ通り過ぎた私です。

アメリカでは去年から今年にかけて、アジア系を標的にしたヘイトクライムの増加のニュースをよく耳にするようになりました。
私たちが暮らす地域はもともと日系の企業が多く位置していて
アジア系が多く暮らしている地域なので
これまでは特に危険を感じるようなことはありませんでした。
でも、コロナで色々な規制が敷かれて
世の中の不満がどんどん膨らんでいく中で
アジア系に対する嫌がらせや犯罪が行われるようになり
この地域でもそんなニュースがいくつか耳に入ってきました。
新型コロナの発生が中国だったことから、アジア系に対する不満が爆発したようです。
一時収まってきたような感じがしていましたが
どうやらこの数か月でまた再燃しているようです。
これまで平和だと思っていた生活範囲が一気に安心できないものに変化しつつあります。

ヘイトクライムとは、ある特徴を持つグループに対しての反感がもとになって引き起こされる、嫌がらせや犯罪といった定義が一般的なのでしょうか。
アメリカは多人種の国なので、こういった犯罪が起こりやすい環境があるのだと思います。
まあ、マイノリティーと一口に言っても色々。
南カリフォルニアだと、南米出身者はもはやマイノリティーではないのでは
と思うほど、スペイン語を話す人があふれているという状況がありますが。。。💦
銀行のATMの表示一つとっても英語以外にも3つ4つの言語での対応ができる機械も珍しくなくなりました。(日本語の対応はまだまだ少ないですが。。)
そんな多人種社会で不満や不安が膨らんでいった時に、
他の人種を攻撃することがとても容易い環境なのかもしれません。

アメリカに来ることを決めた頃、
周囲の人たちから「アメリカは銃社会だから危ないんじゃない?」と
心配する言葉を何度か聞きました。
確かに、銃が身近にあるという危険はありますが
自分の身は自分で守らなければいけないという意識を持って
常識的な行動をしていれば、トラブルに巻き込まれる確率はそれほど高くないと感じています。
危険とされる地域に近づかない、とか、夜一人で外を歩かない、とか
違う人種の集まっている生活区では特に気を付けるとか
そんな感じですかね。

でもヘイトクライムとなれば、話は若干違ってきます。
一定の人種に対する無差別という側面があるので、
やはり怖さは大きいです。
つい先日、知人がヘイトクライムに対しての注意を呼び掛けていた際に
アジア系は一般的に”Easy Target”とされやすい、と話していました。
アジア系はそれほど体格に恵まれていない場合が多く
物静か、消極的という印象を持たれがちということらしいです。

でも、1990年代初頭に起こったロサンゼルス暴動は
アフリカ系と韓国系の衝突が大きく取りあげられていて、
韓国系のお店の経営者は武器を取った人も少なくなかった、なんて話を聞いた覚えがありますけどね~。
そして去年の”Black Lives Matter”の始まりの頃には
南カリフォルニアも暴動が起こり、夜間外出禁止令などが出るほどの大騒ぎでした。
私も家でニュースを見ていましたけどね。。。
プロテストに乗じて暴動、破壊、略奪行動が行われていたのには
さすがに怒りを覚えました。。。
もともとのプロテストの趣旨を踏みにじった行動は許されるものではない、と思うのです。

何はともあれ、早く平和な日常が戻ってくることを願うばかりです。

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