祖国という感覚

”祖国”なんていうと今どき時代錯誤に聞こえそうですよね。
でも、我が家はアメリカでの生活を確立するまでにかなり苦労をしてきたので
その厳しい時代を経て自分たちは移民だという感覚を持つようになりました。
アメリカ暮らしとは言っても、今の世代の日本人が持つ感覚としては珍しい部類かもしれません💦
そしてアメリカ生活が自分の半生以上になってしまった今、
やっぱり私の中では日本は”祖国”という感覚が年々強くなっています。
今のウクライナ情勢でウクライナから脱出する人が多数いると聞いて、
どんな気持ちで祖国を後にしているのかなと考えると、正直切なくなります。
自分の母国を外から見た時に母国の良さが見えるのはよく聞く話。
すぐに帰れないなんて状況に陥ると慕情がつのるのは、私も身をもって経験しています。
先日、友人がホームシック気味という話を聞いて、自分にとっての日本を考えてみました。

アメリカ、特に私たちの住む南カリフォルニアは人種のるつぼ。
色んな国の背景を持つ人が集まっているので、移民と言っても特別な感じはしません。
今の時代は交通も行き届いているし、ビデオ通話なんてものも普及しているし
アメリカにいても自国のものが手に入って、情報もテレビもどんどん入ってくる環境なので
昔ほど祖国から切り離されている、という感覚を持つことは少なくなったのではないでしょうか。
でも、やっぱり出身の国によってはなかなか母国に帰れないというシチュエーションも少なくはないようですね。
その理由は物理的な距離だったり、経済的な問題だったり様々ですが。
長い時間をかけて飛行機を乗り継ぎながら、里帰りをするんだって話もよく聞きますしね。

実際に日本に帰るのも10時間以上かかるし、私のように地方出身者は地元までの移動は一日がかりになったりもするわけですが、それでも帰れないわけではないのでありがたい話ですね。
ここまでやたらと”帰れない”に固執していますが。。。
実は私は永住権の申請をしていた20代~30代の10数年間、
日本に帰国できなかった時期がありました。
今、振り返ってみてもホームシックは極限状態が続いたし、
年末の紅白を観て無意識に泣いたりとか、”もういい帰る”と自棄になる場面もありました。
若かったからなんとか乗り切れたのかな、と思います💦
今から同じ経験をするとなったら、乗り切れる自信がないな~。。。

そんなわけで、私には強い”祖国愛”が芽生えてしまったわけですが😓
子供の頃からなんとなくアメリカに憧れていた私。
ハリウッド映画とかすごく観てました!
でも、実際にアメリカで生活をしていくと、日本っていい国だな~と思うようになりました。
ベタなところで言えば、安全なところと清潔なところ。
これは、外国人から良く挙げられるところだと思うのですが
実際、日本のレベルはすごいです。
例えば、コーヒーショップとかで荷物を置いて席を立つとか
日本ではよくやることだと思うのですが
アメリカでやるのはちょっと。。。というところがありますし。。。
電車の中での居眠りとかも、アメリカでは避けたいなというところありです。
まあ、都心部なら話は別ですが、
基本、私が住んでいるところは自家用車での移動なので、
公共交通機関で怖いを思いをすることはあまりないですね。

そして私が感じる日本文化の素晴らしいところは、
ずばり、情感豊かなところ。
言語について書いた時にも触れましたが、日本語って状態を表す言葉がすごく多いんですね。
修飾語だったり、擬音だったりの種類がものすごく豊富なのです。
英語の単語1つに対して、日本語では5通りくらい違う言葉があったりといった感じで。
これってやっぱり日本人の情緒を重んじる性質からくるところじゃないでしょうか。
この感覚、アメリカ育ちの自分の子供たちにも日本人として身に着けて欲しい部分でもあります。
そんなわけで日本にいた時以上に日本人のアイデンティティを誇りに思うようになった私です。
祖国万歳です😉

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